「EAAとBCAAって何が違うの?」「どっちを飲めばいいの?」
筋トレを始めたばかりの方なら、一度は疑問に思ったことがあるはずです。私も最初は違いがよくわかりませんでした。
どちらもアミノ酸サプリメントとして人気ですが、含まれる成分や効果には明確な違いがあります。
この記事では、EAAとBCAAの違いを初心者向けに徹底解説します。
9種類と3種類のアミノ酸の違い、それぞれの効果、飲むタイミング、選び方まで分かりやすく説明します。パーソナルトレーニングを実践している私の体験談も交えながら、あなたに最適なサプリメント選びをサポートします。
EAAとは?体内で作れない9種類の必須アミノ酸

EAAとは「Essential Amino Acids(エッセンシャル・アミノ・アシッド)」の略で、日本語では「必須アミノ酸」と呼ばれています。私たちの体を構成するタンパク質は20種類のアミノ酸から作られていますが、そのうち9種類は体内で合成することができません。この9種類のアミノ酸がEAAです。
体内で作れないということは、食事やサプリメントから必ず摂取する必要があるということ。筋肉の成長や回復、エネルギー供給、ホルモンの調整など、体のあらゆる機能に関わる重要な栄養素です。
EAAに含まれる9種類のアミノ酸とその役割
EAAに含まれる9種類のアミノ酸には、それぞれ異なる役割があります。以下で詳しく見ていきましょう。
- バリン:筋肉のエネルギー源となり、疲労回復をサポート
- ロイシン:筋タンパク合成を促進し、筋肉の成長を助ける最も重要なアミノ酸
- イソロイシン:持久力向上や疲労軽減に効果がある
- リジン:免疫機能をサポートし、筋肉や骨の成長に関与
- メチオニン:肝機能を助け、脂肪代謝を促進する
- フェニルアラニン:神経伝達物質の材料となり、集中力を高める
- トレオニン:コラーゲン生成に関与し、肌や関節の健康を維持
- トリプトファン:セロトニンの生成を助け、睡眠や精神の安定に関与
- ヒスチジン:血液の生成を助け、疲労回復や免疫機能をサポート
EAAの主な効果
EAAを摂取することで、以下のような効果が期待できます。
①筋肉の合成を促進
EAAは筋肉を作る材料そのものです。特にロイシンは「mTOR経路」を活性化し、筋タンパク合成のスイッチを入れる役割を果たします。筋トレ後にEAAを摂取することで、効率的に筋肉を成長させることができます。
②筋肉の分解を抑制
トレーニング中や空腹時には、体はエネルギーを得るために筋肉を分解してしまいます。EAAを事前に摂取しておくことで、血中アミノ酸濃度を高く保ち、筋肉の分解を最小限に抑えられます。
③疲労回復をサポート
トレーニングによって消費されたアミノ酸を素早く補給できるため、疲労感を軽減し、次のトレーニングまでの回復時間を短縮できます。私も週2回のパーソナルトレーニング後、EAAを飲むようになってから筋肉痛が軽減されました。
④持久力向上
運動時のエネルギー源として働くため、長時間のトレーニングでもパフォーマンスを維持できます。マラソンやサイクリングなどの持久系スポーツにも効果的です。
⑤代謝の活性化とダイエット効果
EAAは代謝を促進し、脂肪燃焼をサポートします。筋肉を維持しながら体脂肪を減らしたい減量期には特に重要です。私は現在減量期(体重88kg、体脂肪率30%)ですが、EAAのおかげで筋肉量を保ちながら減量できています。
BCAAとは?筋肉に重要な3種類の分岐鎖アミノ酸

BCAA(Branched Chain Amino Acids:ビーシーエーエー)は「分岐鎖アミノ酸」と呼ばれ、EAAに含まれる9種類のうちの3種類のアミノ酸を指します。「分岐鎖」という名前の通り、分子構造が枝分かれした形をしているのが特徴です。
BCAAは筋肉中のアミノ酸の約35〜40%を占めており、筋肉と非常に密接な関係があります。そのため、運動時のエネルギー源として、また筋肉の分解を防ぐために重要な役割を果たします。
BCAAに含まれる3種類のアミノ酸
BCAAを構成する3種類のアミノ酸について詳しく見ていきましょう。
- バリン:筋肉のエネルギー源として働き、脳内の疲労物質(セロトニン)の生成を抑えることで集中力を維持します
- ロイシン:BCAAの中で最も重要なアミノ酸。筋タンパク合成のスイッチを入れる役割があり、1日のアミノ酸必要量の中でも最も多く必要とされます
- イソロイシン:持久力を高め、運動中の疲労を軽減します。また、血糖値の調整にも関与しています
一般的にBCAAサプリメントでは、ロイシン:イソロイシン:バリン=2:1:1の比率で配合されているものが多く、これが筋肉の成長に最も効果的とされています。
BCAAの主な効果
BCAAには以下のような効果が期待できます。
①筋分解の抑制
運動中やカロリー制限時には、体はエネルギーを得るために筋肉を分解してアミノ酸を取り出そうとします。BCAAを事前に摂取しておくことで、筋肉の代わりにBCAAがエネルギー源として使われるため、筋肉の損失を防げます。
②疲労軽減と持久力向上
長時間の運動により血中BCAAが不足すると、脳内で疲労誘発物質であるセロトニンが増加し、「疲れた」と感じるようになります。BCAAを摂取することでセロトニンの生成を抑え、運動中の集中力とパフォーマンスを維持できます。
③筋タンパク合成の促進
BCAAの中でもロイシンは、mTOR経路を活性化して筋タンパク合成を促します。ただし、筋肉を作るにはBCAAだけでなく他の必須アミノ酸も必要なため、BCAA単体では効果が限定的です。
④運動中のエネルギー供給
BCAAは肝臓を経由せず、直接筋肉でエネルギーとして利用されます。この即効性が、トレーニング中のエネルギー補給に適している理由です。
EAAとBCAAの違いを徹底比較

ここまでEAAとBCAAそれぞれの特徴を見てきましたが、この2つはどう違うのでしょうか。重要なポイントを比較していきます。
含まれるアミノ酸の数と種類
最も根本的な違いは、含まれるアミノ酸の数です。
- EAA:9種類の必須アミノ酸すべて(バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、ヒスチジン)
- BCAA:3種類のみ(バリン、ロイシン、イソロイシン)
つまり、BCAAはEAAの一部です。EAAを摂取すれば自動的にBCAAも摂取できることになります。逆に、BCAAだけを摂取しても、他の6種類の必須アミノ酸は補えません。
効果の違い
含まれる成分が違えば、当然効果にも違いがあります。
EAAの効果
- 筋肉の合成に必要な「材料」と「シグナル」の両方を提供
- 総合的な筋肉の成長と回復をサポート
- 体全体のアミノ酸バランスを整える
- 免疫機能、ホルモン生成、代謝など幅広い体の機能に関与
BCAAの効果
- 筋肉の合成を促す「シグナル」を発する
- 運動中の即効的なエネルギー供給
- 疲労軽減と集中力維持に特化
- 筋肉の分解を防ぐ
吸収スピードの違い
どちらも吸収が速いアミノ酸サプリメントですが、微妙な違いがあります。
- EAA:摂取後約30分で血中アミノ酸濃度がピークに達します。9種類のアミノ酸を処理するため、BCAAよりわずかに遅い
- BCAA:肝臓を経由せず直接筋肉に届くため、非常に速く吸収されます。摂取後15〜30分で効果を発揮
この吸収スピードの違いから、BCAAはトレーニング中のリアルタイムなエネルギー補給に、EAAはトレーニング前後の総合的な栄養補給に適していると言えます。
価格の違い
サプリメント選びで気になるのが価格です。一般的に、以下のような価格傾向があります。
- BCAA:3種類のアミノ酸のみのため、比較的安価。1ヶ月分2,000〜4,000円程度
- EAA:9種類のアミノ酸を含むため、BCAAより高価。1ヶ月分3,000〜6,000円程度
ただし、EAAを摂取すればBCAAも含まれるため、両方買う必要がないと考えれば、結果的にEAAの方がコストパフォーマンスが良い場合もあります。
EAAとBCAAはどちらを選ぶべき?目的別の使い分け

「結局、どっちを買えばいいの?」という疑問に答えます。目的や状況によって最適な選択は変わります。
EAAがおすすめの人
以下に当てはまる方には、EAAをおすすめします。
- 本格的に筋肉を増やしたい人:筋肉の材料となる全ての必須アミノ酸が必要です
- 食事からタンパク質を十分に摂れていない人:EAAで不足しがちな必須アミノ酸を効率的に補えます
- トレーニング後の回復を早めたい人:9種類のアミノ酸が総合的に筋肉の修復をサポートします
- 減量期で筋肉を維持したい人:カロリー制限中でも筋肉の分解を最小限に抑えられます
- 健康維持を意識している人:筋肉だけでなく、免疫、代謝、メンタル面にも効果があります
- 初めてアミノ酸サプリを試す人:1つで全ての必須アミノ酸を補えるため、まずはEAAから始めるのが効率的
私もパーソナルトレーニングを始めて3ヶ月経ちますが、EAAを飲むようになってから、ベンチプレスが40kgから75kgに、スクワットが55kgから110kgに伸びました。トレーナーからも「回復が早い」と言われています。
BCAAがおすすめの人
以下に当てはまる方には、BCAAが適しています。
- 食事からタンパク質をしっかり摂れている人:基本的な栄養は食事で満たしており、運動中のサポートだけが必要な場合
- 長時間の有酸素運動をする人:マラソン、サイクリング、サッカーなど、持久力が求められるスポーツに最適
- トレーニング中の集中力を維持したい人:脳の疲労を抑え、パフォーマンスを保ちます
- コストを抑えたい人:EAAより安価で、運動時のエネルギー補給に特化
- 軽めのトレーニングをしている人:週1〜2回の軽い筋トレなら、BCAAでも十分
併用は必要?EAAだけでも大丈夫?
よく聞かれる質問が「EAAとBCAAを両方飲んだ方がいいの?」というものです。結論から言うと、EAAを飲んでいればBCAAを別途摂る必要はありません。
なぜなら、EAAにはBCAAが含まれているからです。EAAを摂取すれば、自動的にバリン、ロイシン、イソロイシンも摂取できます。両方飲むのは基本的に無駄です。
ただし、以下のような使い分けをする方もいます。
- トレーニング前・中:BCAA(即効性重視)
- トレーニング後:EAA(総合的な回復重視)
しかし、これもEAAだけで十分対応可能です。トレーニング前30分にEAAを飲み、トレーニング中も少しずつ飲む方法で、BCAAと同等以上の効果が得られます。
【パーソナルトレーナー直伝】効果を最大化する摂取タイミング

サプリメントは「いつ飲むか」が非常に重要です。私のパーソナルトレーナーから教わった、効果を最大化するタイミングを紹介します。
EAAの最適な摂取タイミング
EAAは吸収が速く、摂取後約30分で血中アミノ酸濃度がピークに達します。このタイミングを考慮した飲み方がこちらです。
①トレーニング前(30分〜1時間前)
トレーニング開始時に血中アミノ酸濃度を高めておくことで、筋肉の分解を防ぎ、パフォーマンスを向上させます。私は毎回、ジムに着いたらすぐにEAAを10g飲むようにしています。
②トレーニング中
長時間のトレーニング(60分以上)を行う場合は、途中でもEAAを少しずつ飲むのが効果的です。水に溶かしてシェイカーに入れておき、セット間の休憩時に飲むと良いでしょう。
③トレーニング後
トレーニング直後は筋肉の合成が最も活発になるゴールデンタイムです。終了後30分以内にEAAを摂取することで、効率的に筋肉を回復・成長させられます。
④朝起きた直後
睡眠中は長時間の空腹状態が続くため、朝は筋肉の分解が進みやすい状態です。起床後すぐにEAAを5〜10g摂取することで、筋肉の分解を防ぎ、1日を活動的にスタートできます。
⑤就寝前
就寝中は成長ホルモンが分泌され、筋肉の修復・成長が進む時間帯です。寝る30分〜1時間前にEAAを摂取すると、睡眠中の筋肉合成をサポートできます。
BCAAの最適な摂取タイミング
BCAAはEAAよりもさらに吸収が速く、即効性に優れています。
①トレーニング直前(15〜30分前)
BCAAは肝臓を経由せず直接筋肉に届くため、トレーニング開始時にエネルギーとして使えます。
②トレーニング中
長時間の有酸素運動や高強度トレーニング中に、5〜10gずつ小分けに飲むことで、持久力と集中力を維持できます。
③食事の間
食事から十分なタンパク質を摂取できない日や、食事の間隔が長い時に、BCAAで筋肉の分解を防ぐことができます。
プロテインとの飲み分け方
「プロテインも飲んでいるけど、EAAやBCAAとどう使い分ければいい?」という疑問にお答えします。
プロテインはタンパク質の塊で、消化吸収に時間がかかります(約2〜3時間)。一方、EAAやBCAAはすでにアミノ酸の形になっているため、消化の必要がなく、30分程度で吸収されます。
この違いを活かした使い分けがこちらです。
- トレーニング前・中:EAAまたはBCAA(即効性重視)
- トレーニング直後:プロテイン(長時間の栄養補給)
- 食間・就寝前:プロテイン(ゆっくり吸収されるため、長時間筋肉を守る)
- 朝起きた直後:EAA(素早く栄養補給)
EAAとBCAAの摂取量と注意点

効果を得るためには、適切な量を守ることが大切です。また、注意すべきポイントもあります。
推奨摂取量
一般的な推奨摂取量は以下の通りです。
EAAの推奨摂取量
- 筋肉増強・本格的なトレーニング:1回10〜15g、1日20〜30g
- 体型維持・軽めのトレーニング:1回5〜10g、1日10〜20g
- 日常的な健康サポート:1回3〜5g、1日5〜10g
BCAAの推奨摂取量
- トレーニング時:1回5〜10g
- 長時間の運動:1時間あたり5〜10g
- 日常的な摂取:1日10〜20g
私の場合、週2回のパーソナルトレーニング前にEAAを10g、トレーニング後にプロテインを飲むというルーティンで、3ヶ月間で体重が84kgから91kg(増量期)、その後88kg(減量期)になり、筋力も大幅に向上しました。
過剰摂取のリスク
「たくさん飲めばもっと効果が出る」というのは間違いです。過剰摂取には以下のリスクがあります。
①下痢を引き起こす
EAAやBCAAは吸収が速いため、一度に大量に摂取すると腸が対応しきれず、下痢を起こすことがあります。特にEAAは9種類のアミノ酸を処理する必要があるため、1回15g以上は避けた方が良いでしょう。
②腎臓・肝臓への負担
過剰なアミノ酸は体内で代謝され、最終的に尿として排出されます。この過程で腎臓と肝臓に負担がかかります。1日40g以上の摂取は控えましょう。
③栄養バランスの崩れ
BCAAだけを大量に摂取すると、他の必須アミノ酸が不足し、かえって筋肉の成長が妨げられることがあります。バランスが重要です。
空腹時の摂取について
EAAやBCAAは吸収が速い反面、空腹時に摂取すると胃が荒れることがあります。特に以下のような方は注意が必要です。
- 胃腸が敏感な人
- 初めてアミノ酸サプリを飲む人
- 朝起きてすぐに飲む場合
対策としては、以下の方法があります。
- 最初は少量(5g程度)から始めて、体の反応を見る
- 冷水ではなく、常温水やぬるま湯に溶かす
- バナナなど軽い食べ物と一緒に摂る
- 糖質(スポーツドリンクや果汁)と一緒に摂ると吸収がスムーズ
腎臓・肝臓への影響
「アミノ酸サプリは腎臓に悪い?」という質問をよく受けますが、健康な人が推奨量を守って摂取する分には問題ありません。
ただし、以下に該当する方は医師に相談してから摂取してください。
- 腎臓病や肝臓病の既往歴がある
- 糖尿病などの基礎疾患がある
- 妊娠中・授乳中
- 薬を常用している
健康な人でも、1日40g以上の過剰摂取を長期間続けると、腎臓や肝臓に負担がかかる可能性があります。適量を守ることが大切です。
EAAとプロテインの違いは?併用すべき?

「プロテインを飲んでいるなら、EAAは必要ないのでは?」という疑問を持つ方も多いでしょう。ここでプロテインとEAAの違いを明確にします。
プロテインとアミノ酸の関係
まず、プロテインとアミノ酸の関係を理解しましょう。
- プロテイン:タンパク質。20種類のアミノ酸が数百〜数千個つながった大きな分子
- EAA:9種類の必須アミノ酸。すでにバラバラの状態
- BCAA:3種類の必須アミノ酸。さらに限定的
つまり、プロテインは「アミノ酸の集合体」です。プロテインを飲むと、胃や腸で消化・分解されて、最終的にアミノ酸になって吸収されます。EAAやBCAAは、この「消化」の工程をスキップして、すでにアミノ酸の状態で摂取できるのが特徴です。
吸収スピードの違い
消化の有無により、吸収スピードに大きな差があります。
- プロテイン:摂取後2〜3時間かけてゆっくり吸収される
- EAA:摂取後約30分で血中アミノ酸濃度がピークに達する
- BCAA:摂取後15〜30分で素早く吸収される
この違いが、使い分けのポイントです。
- 即効性が必要な場面:EAAやBCAAが有利(トレーニング前・中、朝起きた直後)
- 長時間の栄養補給が必要な場面:プロテインが有利(食間、就寝前、トレーニング後の持続的な回復)
効果的な併用方法
プロテインとEAAは、それぞれ異なる役割を持つため、併用することでより効果的です。私のトレーナーが推奨する併用方法を紹介します。
パターン1:トレーニング日
- トレーニング30分前:EAA 10g
- トレーニング中:EAAを少しずつ飲む(合計5〜10g)
- トレーニング直後:EAA 10g
- トレーニング30分後:プロテイン 20〜30g
- 就寝前:プロテイン 20g
パターン2:休養日
- 朝起きた直後:EAA 5g(または プロテイン 20g)
- 昼食と夕食の間:プロテイン 20g
- 就寝前:プロテイン 20g
このように、即効性が必要な場面ではEAA、長時間の栄養補給が必要な場面ではプロテインを使い分けることで、24時間体を最適な状態に保てます。
EAAとBCAAサプリの選び方

市販のEAAやBCAAサプリには様々な種類があり、どれを選べばいいか迷いますよね。選び方のポイントを解説します。
パウダータイプとタブレットタイプ
EAAやBCAAには、主に2つのタイプがあります。
パウダー(粉末)タイプ
- メリット:価格が安い、味の種類が豊富、トレーニング中の水分補給と同時に摂取できる、吸収が速い
- デメリット:シェイカーに溶かす手間がかかる、持ち運びにかさばる、味が合わない場合がある
- おすすめの人:コスパ重視、ジムで飲む、継続的に使う予定
タブレット(錠剤)タイプ
- メリット:持ち運びが便利、味を気にしなくて良い、外出先でも手軽に飲める
- デメリット:価格が高い(パウダーの1.5〜2倍)、1回に多くの錠剤を飲む必要がある、吸収がわずかに遅い
- おすすめの人:携帯性重視、味が苦手、外出先で飲むことが多い
個人的には、パウダータイプがおすすめです。コスパが良く、トレーニング中の水分補給も兼ねられるからです。私も毎回、1リットルのシェイカーにEAAを溶かして、トレーニング前と中に少しずつ飲んでいます。
成分表示の確認ポイント
サプリメントを選ぶ際は、成分表示を必ず確認しましょう。チェックすべきポイントがこちらです。
①EAAの場合:9種類すべて配合されているか
中には「EAA」と書いてあっても、9種類すべてが入っていない製品もあります。必ず成分表を確認し、以下の9種類が含まれているか確認してください。
- バリン、ロイシン、イソロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン、トリプトファン、ヒスチジン
②BCAAの場合:配合比率を確認
BCAAは「ロイシン:イソロイシン:バリン = 2:1:1」の比率が一般的で、筋肉合成に最も効果的とされています。製品によっては「4:1:1」など比率が異なるものもあります。
③1回あたりの含有量
「1回分10g」と書いてあっても、実際のアミノ酸含有量は7〜8gで、残りは甘味料や香料というケースもあります。「アミノ酸含有量」を確認しましょう。
④余計な添加物が少ないか
人工甘味料、着色料、保存料などの添加物が多い製品は避けた方が良いでしょう。特に胃腸が敏感な人は、シンプルな成分の製品を選んでください。
⑤サポート成分の有無
EAAやBCAAに加えて、以下のようなサポート成分が配合されている製品もあります。
- HMB:筋肉合成促進と分解抑制
- クレアチン:高強度運動のパフォーマンス向上
- グルタミン:免疫力向上、疲労回復
- β-アラニン:持久力向上
- ビタミンB群:エネルギー代謝のサポート
これらが含まれていると、複数のサプリを買う必要がなくなり、コスパが良くなります。
コスパで選ぶなら
サプリメントは継続して使うものなので、コストパフォーマンスも重要です。選び方のコツを紹介します。
①1回あたりの価格を計算する
容量が大きい製品の方が、1回あたりの価格は安くなります。例えば、500g入りと1kg入りでは、1kgの方が20〜30%お得なケースが多いです。
②海外メーカーも検討する
アメリカやヨーロッパのサプリメントメーカーは、日本製より安価で高品質な製品が多いです。ただし、味や溶けやすさは実際に試してみないと分からないので、最初は小容量から始めるのがおすすめです。
③セールやまとめ買いを活用
Amazon、楽天、iHerbなどでは定期的にセールが開催されます。まとめ買いで10〜20%オフになることも多いので、気に入った製品が見つかったら、まとめ買いがお得です。
④フレーバー選びは慎重に
パウダータイプは味が重要です。まずい味を選んでしまうと、飲むのが苦痛になり、続かなくなります。レビューを参考に、人気のフレーバー(レモン、グレープ、マンゴーなど)から試すのがおすすめです。
筋トレ初心者のコウが実践!EAAの使い方

ここで、私自身のパーソナルトレーニングでのEAA活用法と、実際の効果をご紹介します。
パーソナルトレーニングでの実体験
私は2025年7月からパーソナルトレーニングを開始しました。30代前半、身長170cm、開始時の体重は84kgでした。実は2024年9月からチョコザップに通っていましたが、約10ヶ月継続しても体脂肪率に全く変化がなく、本格的に変わりたいと思いパーソナルトレーニングを始めたのです。
トレーナーから最初に言われたのが「プロテインとEAAを必ず摂取すること」でした。当時は「プロテインだけじゃダメなの?」と思っていましたが、今ではEAAの重要性を実感しています。
私のEAA摂取ルーティン
- トレーニング日(週2回)
- ジムに到着したらすぐ:EAA 10gを水500mlに溶かして飲む
- トレーニング中:残りのEAA入りの水を少しずつ飲む
- トレーニング直後:プロテイン 30g
- 就寝前:プロテイン 20g
- 休養日
- 朝起きた直後:プロテイン 20g
- 就寝前:プロテイン 20g
トレーナーからは「完璧を求めない。60点でいい」とアドバイスされ、無理なく継続できる方法を選んでいます。忙しいビジネスパーソンなので、時間管理を重視したシンプルなルーティンです。
体重・筋力の変化
EAAとプロテインを適切に摂取しながらトレーニングを続けた結果、驚くべき変化がありました。
体重の変化
- 開始時(2025年7月):84.0kg
- 2ヶ月後(2025年9月・増量期ピーク):91.0kg(+7kg)
- 現在(2025年10月・減量期):88.0kg、体脂肪率30%
最初の3ヶ月は増量期で、しっかり食べて筋肉をつけることに集中しました。トレーナーから「増量期は筋肉をつけるチャンス。怖がらずに食べて」とアドバイスされ、実践した結果です。現在は減量期で、月2kg程度のペースで体重を落としながら、筋肉量は維持しています。
筋力の変化(3ヶ月間)
- ベンチプレス:40kg × 12回 → 75kg × 10回(+87.5%)
- スクワット:55kg × 10回 → 110kg × 8回(+100%、2倍!)
- デッドリフト:新種目で105kg × 10回を達成
特にスクワットは3ヶ月で重量が2倍になり、自分でも驚いています。トレーナーからも「EAAのおかげで回復が早く、毎回しっかり追い込める」と評価されています。
私の目標は、2026年夏までに体脂肪率15%以下、腹筋が見える体を作ることです。EAAとプロテインを活用しながら、着実に目標に近づいています。
よくある質問(Q&A)

EAAとBCAAに関して、よく聞かれる質問にお答えします。
Q1. EAAとBCAAは一緒に飲んでもいい?
A. 飲んでも問題ありませんが、必要性は低いです。
EAAにはBCAAが含まれているため、両方飲むのは基本的に無駄です。ただし、以下のような使い分けをする方もいます。
- トレーニング前・中:BCAA(即効性とコスト重視)
- トレーニング後:EAA(総合的な回復重視)
しかし、これもEAAだけで十分対応可能です。初心者の方は、まずEAAのみから始めることをおすすめします。
Q2. 筋トレしない日も飲むべき?
A. 休養日も飲むことをおすすめします。
筋肉は休養日にも合成と分解を繰り返しています。特に、トレーニング翌日は筋肉の修復が活発に行われるため、EAAやBCAAを摂取することで回復を促進できます。
ただし、トレーニング日ほど多量に摂る必要はありません。休養日は1日5〜10g程度を、朝起きた直後や就寝前に摂取すると良いでしょう。
Q3. どのくらいで効果を実感できる?
A. 早ければ1〜2週間、通常は1〜2ヶ月で実感できます。
効果の実感には個人差がありますが、以下のような変化を感じる方が多いです。
- 1〜2週間:筋肉痛の軽減、疲労回復の早さを実感
- 1ヶ月:トレーニングの重量や回数が伸びる
- 2〜3ヶ月:見た目の変化、筋肉量の増加
私の場合、1週間目で筋肉痛が軽減され、1ヶ月後にはベンチプレスの重量が10kg増えました。3ヶ月でスクワットが2倍になったのは、EAAとトレーニングの相乗効果だと実感しています。
Q4. 食事から摂取できないの?
A. 食事からも摂取できますが、サプリの方が効率的です。
EAAやBCAAは、肉、魚、卵、大豆製品などのタンパク質食品に含まれています。例えば、鶏胸肉100gには約20gのタンパク質が含まれ、その中にEAAも含まれています。
しかし、食事から摂取する場合、以下のデメリットがあります。
- 消化に2〜3時間かかるため、即効性がない
- トレーニング直前・中には食べられない
- カロリーや脂質も同時に摂取してしまう
- 必要な量のアミノ酸を摂るには大量の食事が必要
そのため、基本は食事から、トレーニング前後はサプリで補うのが理想的です。食事とサプリを組み合わせることで、24時間体に必要な栄養を供給できます。
Q5. 女性が飲んでも大丈夫?
A. もちろん大丈夫です。むしろおすすめです。
EAAやBCAAは性別に関係なく効果があります。女性の場合、以下のようなメリットがあります。
- 筋肉を維持しながらダイエットできる
- 代謝が上がり、痩せやすい体質になる
- 肌や髪の健康維持(タンパク質の材料)
- 疲労回復が早くなる
「筋肉ムキムキになるのでは?」と心配する方もいますが、女性は男性ホルモンが少ないため、EAAやBCAAを飲んだだけで極端に筋肉がつくことはありません。安心して摂取してください。
まとめ:EAAとBCAAの違いを理解して効果的に活用しよう
この記事では、EAAとBCAAの違いについて詳しく解説してきました。最後に重要なポイントをまとめます。
私自身、パーソナルトレーニングを始めてからEAAを活用するようになり、3ヶ月でベンチプレスが40kgから75kg、スクワットが55kgから110kgへと大幅に伸びました。筋肉痛の軽減や回復の早さも実感しています。
EAAとBCAAの違いを正しく理解し、自分の目的に合ったサプリメントを選ぶことで、トレーニング効果を最大化できます。まずはEAAから始めて、体の変化を実感してみてください。
あなたも適切なサプリメント選びで、理想の体を手に入れましょう!