「筋トレを頑張っているのに、なかなか筋肉がつかない…」そんな悩みを抱えていませんか?

もしかすると、その原因はタンパク質の摂取量にあるかもしれません。筋肉をつけるにはトレーニングだけでなく、適切な量のタンパク質を毎日摂ることが欠かせません。

筆者自身、チョコザップに10ヶ月通っても体脂肪率が変わらなかった経験があります。パーソナルトレーニングを始めて食事指導を受けた結果、タンパク質の摂り方を見直したことが体づくりの大きな転機になりました。

この記事では、筋トレをしている人が1日に必要なタンパク質の摂取量を体重別に解説し、効率的な摂り方やおすすめ食品、プロテインの活用法まで初心者にもわかりやすくお伝えします。

そもそもタンパク質とは?筋トレに欠かせない理由

タンパク質が豊富な食材が並んだテーブルの様子

筋トレの効果を最大限に引き出すためには、まずタンパク質がどんな栄養素なのかを理解しておくことが大切です。ここでは、タンパク質の基本的な役割と筋トレとの関係について解説します。

タンパク質は体をつくる三大栄養素のひとつ

タンパク質は、炭水化物・脂質と並ぶ「三大栄養素(エネルギー産生栄養素)」のひとつです。1gあたり4kcalのエネルギーを生み出す役割を持っています。

しかし、タンパク質の最も重要な役割はエネルギー供給ではなく、体の組織をつくることです。筋肉はもちろん、皮膚、髪、爪、内臓、ホルモン、酵素など、私たちの体のあらゆる部分がタンパク質で構成されています。タンパク質は20種類のアミノ酸で構成されており、そのうち9種類は体内で合成できない「必須アミノ酸」と呼ばれ、食事から摂取する必要があります。

筋トレとタンパク質の関係:筋肉の分解と合成

筋トレをすると、筋肉の繊維に微細な傷がつきます。この傷ついた筋肉が修復される過程で、以前よりも太く強い筋肉に生まれ変わります。これが「超回復」と呼ばれるメカニズムです。

この超回復の過程で筋肉の材料となるのがタンパク質(アミノ酸)です。筋トレ後にタンパク質が十分にあれば筋肉の合成がスムーズに進みますが、不足していると合成が追いつかず、せっかくのトレーニング効果が薄れてしまいます。

筋トレの効果を得るためには「トレーニング」と「タンパク質の摂取」はセットで考えることが重要です。どちらか一方だけでは、理想の体づくりは難しいでしょう。

タンパク質が不足するとどうなるのか

タンパク質が不足した状態が続くと、体にさまざまな悪影響が出ます。筋肉量の減少はもちろん、基礎代謝の低下、疲れやすさ、免疫力の低下、肌荒れや髪のパサつきなどが起こりやすくなります。

特に筋トレをしている人がタンパク質を十分に摂取しないまま運動を続けると、筋肉がエネルギー源として分解されてしまう可能性があります。トレーニングしているのに筋肉が減ってしまうという本末転倒な結果にもなりかねません。

ダイエット中にカロリーを減らしすぎてタンパク質まで不足してしまうケースは非常に多いです。減量中こそタンパク質の確保を優先しましょう。

【体重別】筋トレする人に必要な1日のタンパク質摂取量

体重計に乗っている人とタンパク質食品のイメージ

タンパク質の必要量は、運動量や体重によって大きく異なります。ここでは一般の方から筋トレをしている方まで、それぞれの目安量を具体的に解説します。

一般の方の推奨量(厚生労働省データ)

厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、運動習慣のない成人のタンパク質推奨量は以下のとおりです。

  • 成人男性(18〜64歳):1日あたり65g
  • 成人女性(18〜64歳):1日あたり50g

これは体重1kgあたり約0.8gに相当する量です。普段あまり運動をしない方であれば、この量を目安にすればよいでしょう。

筋トレしている人の推奨量(体重×1.2〜2.0g)

日頃から筋トレやスポーツをしている人は、一般の方よりも多くのタンパク質が必要です。国際スポーツ栄養学会(ISSN)の2017年のポジションペーパーでは、筋肉をつけて維持するために必要な1日のタンパク質量として体重1kgあたり1.4〜2.0gが推奨されています。

また、筋肥大を強く目指す場合は体重1kgあたり2.0g程度を目安にするとよいとされています。ただし、それ以上摂取しても筋肉量を増やす効果は頭打ちになるという研究報告もあるため、むやみに増やせばよいわけではありません。

活動レベル別の計算方法と早見表

自分に必要なタンパク質量は、以下の計算式で算出できます。

【計算式】体重(kg)× 推奨係数(g/kg)= 1日の必要タンパク質量(g)

活動レベル別の推奨係数は以下のとおりです。

  • 運動をほとんどしない人:体重1kgあたり0.8〜1.0g
  • 軽めの筋トレ(週1〜2回):体重1kgあたり1.2〜1.4g
  • 中程度の筋トレ(週3〜4回):体重1kgあたり1.4〜1.6g
  • 高強度の筋トレ(週5回以上):体重1kgあたり1.6〜2.0g

体重別の1日のタンパク質摂取量の目安をまとめると、以下のようになります。

  • 体重50kg:60〜100g
  • 体重60kg:72〜120g
  • 体重70kg:84〜140g
  • 体重80kg:96〜160g

自分の体重と運動頻度に当てはめて、まずはおおよその目標量を把握してみましょう。

【実体験】体重79kgの筆者の場合

筆者(コウ)は現在体重79kgで、パーソナルトレーニングを週2回行っています。トレーナーからは「1日120g以上のタンパク質を目標にしましょう」とアドバイスを受けました。これは体重1kgあたり約1.5gにあたる計算です。

パーソナルトレーニングを始める前はタンパク質の量をほとんど意識していませんでしたが、食事を見直してからの7ヶ月間でベンチプレスは40kg→80kg(2倍)、スクワットは55kg→120kg(2倍以上)まで伸びました。もちろんトレーニングの効果も大きいですが、タンパク質をしっかり摂る習慣がついたことが成長を後押ししてくれたと実感しています。

まずは「体重×1.5g」を目安に始めてみるのがおすすめです。慣れてきたら、トレーニング強度に応じて調整していきましょう。

タンパク質を効率よく摂る5つのコツ

1日に必要なタンパク質の量がわかっても、摂り方を間違えると効果が半減してしまいます。ここでは、筋トレの効果を最大化するためのタンパク質の摂り方のコツを5つ紹介します。

①1日3〜5回に分けて摂取する

タンパク質は一度に大量に摂っても、体が処理できる量には限界があります。1回の食事で吸収に活用されるタンパク質は20〜40g程度とされており、それ以上はエネルギーとして消費されるか、脂肪として蓄積される可能性があります。

そのため、朝・昼・夜の3食に加えて間食やプロテインで1〜2回補い、合計4〜5回に分けて摂取するのが理想的です。これにより血中アミノ酸濃度が安定し、1日を通じて筋肉の合成が促進されます。

②トレーニング前後のタイミングを意識する

トレーニングの前後はタンパク質摂取の重要なタイミングです。トレーニング約1時間前にプロテインを摂取しておくと、血中アミノ酸濃度が高い状態で運動を開始でき、トレーニング中の筋肉の分解を防ぐことができます。

また、トレーニング後は筋肉の修復・合成が活発になる時間帯です。以前は「運動後30分以内がゴールデンタイム」とされていましたが、最新の研究では運動後4〜6時間にわたって筋タンパク合成が高まることが示唆されています。トレーニング後にこだわりすぎる必要はありませんが、なるべく早めにタンパク質を補給する習慣をつけましょう。

③朝食でしっかりタンパク質を摂る

睡眠中は6〜8時間にわたって栄養が補給されないため、朝起きた時点では体内のアミノ酸が枯渇しています。この状態が長く続くと筋肉の分解が進んでしまうため、朝食でしっかりタンパク質を摂ることが非常に重要です。

忙しい朝でも、卵、ヨーグルト、納豆、プロテインなどを活用すれば手軽にタンパク質を確保できます。朝食を抜いてしまう方は、プロテインだけでも飲む習慣をつけるところから始めてみましょう。

④就寝前のタンパク質補給も効果的

就寝中は成長ホルモンの分泌が活発になり、筋肉の修復や合成が進む時間帯です。就寝の1〜2時間前にタンパク質を摂取しておくと、寝ている間の筋肉合成をサポートできます。

就寝前には、吸収が緩やかなカゼインプロテインやギリシャヨーグルトなどがおすすめです。消化器官への負担を考え、就寝直前の摂取は避け、少し余裕を持ったタイミングで摂りましょう。

⑤動物性と植物性をバランスよく組み合わせる

タンパク質には動物性と植物性の2種類があります。動物性タンパク質(肉、魚、卵、乳製品)は必須アミノ酸をバランスよく含み、体内での吸収率が90〜99%と高いのが特徴です。一方、植物性タンパク質(大豆製品、豆類など)は脂質が少なく、食物繊維も一緒に摂れるメリットがあります。

どちらか一方に偏るのではなく、両方をバランスよく取り入れることで、栄養バランスが整い、体への負担も少なくなります。

タンパク質の「量」だけでなく「質」も大切です。必須アミノ酸がバランスよく含まれる食品を意識して選びましょう。アミノ酸スコアが100に近い食品(卵、鶏肉、牛乳、大豆など)がおすすめです。

タンパク質が豊富な食品一覧【高タンパク・低脂質】

鶏むね肉や卵、魚などの高タンパク食品が並んだキッチンの様子

タンパク質を効率よく摂るためには、どの食品にどれくらいのタンパク質が含まれているかを知っておくことが大切です。ここでは、筋トレをしている方に特におすすめの高タンパク・低脂質な食品をカテゴリー別に紹介します。

肉類

  • 鶏むね肉(皮なし):100gあたり約24.4gのタンパク質。高タンパク・低脂質の代表格
  • 鶏ささみ:100gあたり約23.9gのタンパク質。脂質が非常に少なく減量期にも最適
  • 豚もも肉:100gあたり約22.1gのタンパク質。ビタミンB1も豊富で疲労回復にも役立つ
  • 牛もも肉:100gあたり約20.7gのタンパク質。鉄分や亜鉛も同時に摂取できる

魚介類

  • カツオ:100gあたり約25.0gのタンパク質。肉類に匹敵する高タンパク食品
  • サケ:100gあたり約22.3gのタンパク質。良質な脂質(オメガ3脂肪酸)も摂れる
  • マグロ赤身:100gあたり約26.4gのタンパク質。刺身で手軽に食べられる
  • ホタテ:100gあたり約17.5gのタンパク質。低カロリーで減量中にもおすすめ

魚介類は肉類に比べて脂質が少ない傾向があり、タンパク質を効率的に摂取できます。週に2〜3回は魚を取り入れるとバランスが良くなります。

卵・乳製品

  • 卵:1個(約60g)あたり約7.4gのタンパク質。アミノ酸スコア100の優秀食品
  • ギリシャヨーグルト:100gあたり約10gのタンパク質。間食としても優秀
  • 牛乳:200mlあたり約6.6gのタンパク質。カルシウムも同時に補給できる

大豆製品

  • 納豆:1パック(約45g)あたり約7.4gのタンパク質。食物繊維やビタミンKも豊富
  • 木綿豆腐:100gあたり約6.6gのタンパク質。低カロリーでかさ増しにも使える
  • 豆乳:200mlあたり約7.2gのタンパク質。牛乳が苦手な方の代替にもなる
タンパク質を多く含む食品は脂質も多い傾向があります。鶏むね肉(皮なし)や魚介類、卵、大豆製品など、高タンパク・低脂質な食品を中心に選ぶと、余計なカロリーを抑えながら効率よくタンパク質を確保できます。

【1日の食事例】筋トレする人のモデルメニュー

体重70kgで週2〜3回筋トレをしている方を想定した、1日約120gのタンパク質を摂取するモデルメニューを紹介します。

朝食(タンパク質 約30g)

  • 卵2個(スクランブルエッグ):約14.8g
  • 納豆1パック:約7.4g
  • ご飯1杯
  • ヨーグルト100g:約4g

昼食(タンパク質 約35g)

  • 鶏むね肉のサラダ(鶏むね肉120g):約29g
  • ご飯1杯
  • 味噌汁(豆腐入り):約4g

間食(タンパク質 約20g)

  • プロテイン1杯:約20g

夕食(タンパク質 約35g)

  • サケの塩焼き1切れ(約100g):約22g
  • ご飯1杯
  • 冷奴(豆腐150g):約10g
  • サラダ
上記はあくまで一例です。毎日完璧にこなす必要はありません。まずは「毎食タンパク質のおかずを1品入れる」ことを意識するだけでも、摂取量は大きく変わります。

食事だけで足りない?プロテインの活用法とおすすめ3選

プロテインシェイカーを持ってトレーニング後に飲んでいる男性

筋トレをしている人が必要なタンパク質をすべて食事だけで摂るのは、意外と大変です。たとえば体重70kgの方が1日120gを目標にする場合、鶏ささみだけで換算すると約500g分に相当します。忙しい日や食欲がない日もあるため、プロテインを上手に活用するのが現実的です。

プロテインの種類と特徴

市販のプロテインは大きく3つの種類に分けられます。それぞれの特徴を理解して、自分の目的やライフスタイルに合ったものを選びましょう。

  • ホエイプロテイン:牛乳由来。吸収が速く、筋トレ直後の補給に最適。筋トレ初心者にまずおすすめしたい定番タイプ
  • カゼインプロテイン:牛乳由来。吸収がゆっくりで腹持ちがよい。就寝前や間食向き
  • ソイプロテイン:大豆由来。植物性タンパク質で脂質が少ない。乳製品が苦手な方やダイエット中の方におすすめ
筋トレの効果を高めたい初心者の方には、まずは吸収の速い「ホエイプロテイン」がおすすめです。トレーニング後に1杯飲むだけで約20gのタンパク質を手軽に補給できます。

初心者におすすめのプロテイン3選

筋トレ初心者でも続けやすく、コストパフォーマンスに優れたおすすめのホエイプロテインを3つ紹介します。

① ザバス(SAVAS)ホエイプロテイン100 ココア味

国内プロテイン市場でシェアNo.1を誇る定番商品です。コンビニやドラッグストアでも手に入る圧倒的な入手しやすさが魅力。1食あたり約15gのタンパク質に加え、ビタミンB群やビタミンCも配合されています。味のバリエーションも豊富で、初めてプロテインを飲む方でも続けやすいでしょう。

② マイプロテイン Impact ホエイプロテイン

イギリス発の世界的プロテインブランドで、コストパフォーマンスの高さが最大の特徴です。フレーバーが60種類以上あり、飽きずに続けられます。1食あたり約21gのタンパク質を摂取でき、タンパク質含有率も高水準。長期間継続したい方やコスパ重視の方に特におすすめです。

③ グロング(GronG)ホエイプロテイン100 ベーシック

国産ブランドの安心感とコスパの良さを両立した人気商品です。泡立ちが少なく溶けやすいため、プロテイン特有の飲みにくさが苦手な方にも向いています。1食あたり約22gのタンパク質を含み、甘さ控えめなフレーバーも揃っているので、甘いものが苦手な方にもおすすめです。

プロテインを飲むベストなタイミング

プロテインの効果を最大化するためには、飲むタイミングも意識しましょう。おすすめのタイミングは以下の3つです。

  1. トレーニング後:筋肉の合成が活発な時間帯。吸収の速いホエイプロテインが最適
  2. 朝食時:睡眠中に消費されたアミノ酸を素早く補給。食事と一緒に飲むのもOK
  3. 間食として:食事と食事の間にプロテインを摂ることで、血中アミノ酸濃度を安定させられる

筆者の場合、パーソナルトレーニングの日はトレーニング直後にプロテインを1杯、それ以外の日は朝食時にプロテインを飲むという習慣で続けています。完璧を目指さなくても、まずは「1日1杯」の習慣から始めれば十分です。

タンパク質の摂りすぎに注意!過剰摂取のリスク

タンパク質の過剰摂取について考えている人のイメージ

筋トレにはタンパク質が大切とはいえ、摂れば摂るほど良いわけではありません。極端な過剰摂取を続けると、体に負担がかかるリスクがあります。

内臓(肝臓・腎臓)への負担

過剰に摂取されたタンパク質は体内で分解される際に窒素を生成します。この窒素は肝臓でアンモニアに変換され、さらに腎臓で尿素として排出されます。タンパク質の量が極端に多いと、これらの臓器に負担がかかり続けることになり、内臓疲労の原因になる可能性があります。

カロリー過多による体脂肪の増加

タンパク質は1gあたり4kcalのエネルギーを持っています。必要以上に摂取したタンパク質は筋肉の材料として使われず、最終的に脂肪として蓄えられる可能性があります。「タンパク質だから太らない」というのは誤解なので注意が必要です。

腸内環境の悪化

吸収されなかったタンパク質は腸内で悪玉菌のエサとなり、腸内環境のバランスが崩れる原因になることがあります。おならが臭くなる、お腹が張るなどの症状が出た場合は、タンパク質の量を見直すサインかもしれません。

通常の食事で過剰摂取になることはまれですが、プロテインを何杯も飲むなど極端な摂り方をしている場合は注意が必要です。体重1kgあたり2.0g程度を上限の目安として、適切な範囲で摂取しましょう。

まとめ:筋トレの効果を最大化するタンパク質摂取のポイント

筋トレ後にプロテインを飲みながら達成感を感じている男性

この記事では、筋トレをしている人に必要な1日のタンパク質摂取量について、計算方法から具体的な食品、プロテインの活用法まで幅広く解説してきました。最後に、押さえておきたいポイントをまとめます。

  • 一般の方のタンパク質推奨量は体重1kgあたり約0.8g、筋トレをしている方は1.2〜2.0gが目安
  • まずは「体重×1.5g」を目安に、自分の運動強度に合わせて調整する
  • 1日3〜5回に分けて摂取することで、効率よく筋肉の合成を促進できる
  • 鶏むね肉、卵、魚、大豆製品など高タンパク・低脂質な食品を中心に選ぶ
  • 食事だけで足りない場合はプロテインを活用。初心者にはホエイプロテインがおすすめ
  • 過剰摂取にも注意し、適切な量を守ることが大切

筆者もパーソナルトレーニングを始めた当初はタンパク質の管理に苦労しましたが、「毎食1品タンパク質のおかずを入れる」「足りない分はプロテインで補う」というシンプルなルールで習慣化できました。完璧を目指す必要はありません。まずは今日の食事からタンパク質を意識してみてください。きっとトレーニングの成果が変わってくるはずです。